

ココラボラトリー
秋田県秋田市大町3丁目1-12 川反中央ビル1F
018-866-1559
11:00~19:00(日曜日17:00まで)
月・火曜定休 *企画によって変わる場合あり
http://www.cocolab.net




笹尾:さあ、あけますよ~。はいっ。
みんな:うわ~!
伊藤:きゃあっ! これ、さ、笹尾さん?
笹尾:私だよ。わっかいよね~。
伊藤:ぷっくぷくしてる~。やだ~こわ~い!
笹尾:(笑)。あ、これ百杯会だね。ココラボが出来る前からやってて。
ー 百杯会って何ですか?
笹尾:語り伝えること。耳を傾けること。対話すること。をキーワードに、そのときどき、大切に思える話題をなるべく身近な町の人をゲストにして、みんなで日本酒を酌み交わしながらリラックスして話し合うって会で、そもそもわたしが学生時代京都にいて、そのときに、そういうサロン的な座談会によく遊びにいってたんです。それがすっごくいいなあと思ってたんで、秋田でも出来ないかなあ? って考えながら、秋田に帰って来たときにお母さんに言ってみたら、「おじいちゃんがそういうのやってたよ。」って (笑)。
伊藤:代々、物好きなんだね(笑)?
佐々木:可笑しい~(笑)。
笹尾:それが、おちょこが100個あって、一人100杯酒を酌み交わしながらひたすらおしゃべりするっていうもので。それの現代版をやろうってはじめたのが百杯会なんです。昔はほんとうに一人100杯飲んでたみたいなんだけど、でも、おちょこはほんと小っちゃくて、べろんべろんになるんじゃなくて、ちょっと酔ってきたなあと思ったら、醒めるまで休憩して、それでまた飲んでって。昔は遊びがなかったから2晩くらいかけてやってたみたいです。
伊藤:最近は、ゲストの人がべろんべろんになってね(笑)。なんかお客さんたち、すでに話を聞いてないぞって、ゲストの人が戸惑いつつ、でもそれでまた飲み続けるから。
笹尾:ココラボが出来る前から、とにかく集まって話せる場を作りたくて。それがこの写真ですね。ちょうど今日撮影してくれてる竜ちゃん(※今回の撮影もお願いしました。秋田在住のカメラマン鈴木竜典さん)がゲストで(笑)。
伊藤:劇的だあ~(笑)。
後藤:当時、彼がフリーペーパーをつくっていたんですよ。写真とことばのフリーペーパー。
伊藤:さきがけだよね。
笹尾:たしかに秋田ではさきがけてるよね(笑)。
後藤:これがココラボが工事してるとき。今はここに壁があるんだけど、昔は壁なくて。
伊藤:この写真すごい。はじめて見た。
後藤:これ、事務所だよ。今のココラボの事務所。
京野:へえ~。
ー この当時を知ってるのは?
伊藤:笹尾さんと、後藤さん。
後藤:うん。あ、この黄色と緑のツートンの壁が、塗っても塗っても白にならなくて(笑)。最初にグレーを塗ればよかったのにね。そういうのも学んでいったね。
笹尾:まず最初は印刷工場だったんですけど、その後に、ふつうの事務所として使われてたみたいで。使えないコピー機がのこってたりして大変だったんです。
ー そもそもココラボがはじまるきっかけは?
笹尾:わたしが京都から帰って来たときに、地元の美術工芸短大っていうのがあって、そこの卒業生で今まさに写真撮ってくれてる竜ちゃんとまず最初に出会ったんです。それで竜ちゃんがいろいろ地元でものづくりしてる人を紹介してくれて。それで当時、カラーズっていうものづくり集団のグループ展があったんですね。その中心が竜ちゃんや、後藤さんだったんです。そこに私もひょっこり参加させてもらって、だんだん仲間ができてきて。そうするとやっぱりみんな、自由に発表したり、集まって話せたりする場所が欲しいんだなって思って。特に京都ではそういう場所がいっぱいあったから、秋田でも作れたらいいなっていう思いが最初ですね。
後藤:具体的に不動産を探しはじめて。
笹尾:たまたま助成金をとることができたんですよね。それも、竜ちゃんと私が、女性学習センターっていう市の施設の臨時職員アルバイトみたいなのをやってて。そこが、必ず1年に1回は1ヶ月休みを取らないといけないんですよ。そのときに何しようかなって思ったら起業セミナーのチラシが職場にまわってきて、頭の中にいろんなアイデアがもやもやしてたから、これ行って頭の中をまとめてみようっていう軽い気持ちで通ったんです。そしたらそのセミナーはそもそも、そういうアイデアを県の助成金をもらって実現するべく、最後は申請を提出するのが目的で。それで出したら通ったんです。
伊藤:すごいよね。
笹尾:それでもうびっくりして、後藤さんたちに相談したら、やるでしょう! って感じで。それで2ヶ月くらい場所探しをするなかで出会ったのがこのビルだった。とにかくイメージ通りでここにしました。






ー それは何年前ですか?
笹尾:7年前。2004年ですね。2人で始めたけど、竜ちゃんたちカラーズの人もいたし。そんな仲間が、さらに仲間を連れてきてくれて、もう毎週末いろんな人が来てくれてました。で、カラーズの中に伊藤ちゃんの後輩がいたことがきっかけで伊藤ちゃんとも知り合ったんです。
佐々木:後藤さん、今と全然変わってない。
伊藤:全然変わんない。こわい。ロボットみたい。コピーロボット。
笹尾:いいなあ、変わんないって。
伊藤:わっ、この笹尾さん、薄暗い中で光に照らされて、ヌード写真みたい(笑)。なんかすごい痩せてる。でもなんかぷく~としてる写真もあるし。
笹尾:それぐらいもう変動が激しかった。
ー その頃って、やっぱり大変でしたか?
笹尾:作業が過酷すぎて(笑)。
後藤:助成金をいただく関係で、まずその年度に開業しなきゃいけないっていうリミットもあったし。
伊藤:この年はすごかったよね。ラッシュ、ラッシュ。
後藤:秋田の今の感じのベースになってる他のお店とかもみんな結構この年に移住してきたり帰省したり、そういうタイミングの年でしたね。
伊藤:あ、それで、笹尾さんがココラボを作ってるっていうのが、秋田魁新報に連載されてたんですよ。それを私が実家で鬱々としてたときに読んで「なんだこの女は~!」って(笑)。そしたら友だちが連れて行ってくれて、なんか普通にいい人で。すごい話通じる!って(笑)。
笹尾:私は私で、伊藤ちゃんが当時すごい素敵なフリーペーパーを作ってたんで、それで知ってて。
後藤:この辺はまだ2005年。オープン間もないときの写真だね。
ー オープンした当時のメンバーは?
後藤:ぼくと笹尾の2人だけでした。1階だけで。地下に屋台のラーメン屋があって。
伊藤:え、これ私?
後藤:そうよー、伊藤ちゃんよー。
伊藤:ガリ勉! どう表現したらいいの? これおっかしい! 何これ。超こわい。
後藤:1つの本棚から始めたんですよ、まど枠。
伊藤:そこから始めたんだよね。うら若いねえ。
笹尾:なんか秋田にいると、アートとかデザインでご飯を食べていくことにリアリティを持てない学生さんとか若い子が多くて、ちゃんとそれでご飯食べてる人呼んで、勉強会開いている時期があって。その初期の頃。それで2006年の11月に3階まど枠がオープンしてるんだよね。
伊藤:すごいの出てきた~~。これがまど枠です。こわ~い(笑)!
京野:畳? それ。
伊藤:畳~。
佐々木:全然違うところみたい。
笹尾:この次の年2007年に2階で石田珈琲店がオープン。
ー ちなみに佐々木さんはいつ頃からココラボメンバーに?
佐々木:2年半前くらいですね。
伊藤:なんか笹尾さんが「伊藤ちゃん、どうしよう。うちで働きたいって人が来てる」って(笑)。
佐々木:(笑)。はじめお手伝いで来たんですよ。もともとは秋田なんですけど、大学からずっと横浜にいたのが、ちょっと家のことで帰ってくることになって。そしたら私の母の知り合いの作家さんがココラボで展示したことがあったみたいで、秋田には笹尾さんていう面白い人がいるから1回お話聞きに行ってみなさいって言ってくれて。笹尾さんに連絡とったのがきっかけです。








ー 京野さんは?
京野:僕がここに関わりはじめたのは2009年なので、とにかく、めちゃくちゃ新鮮ですね。写真に出てきている人の現在は知ってるけど、その前は知らないから今、この写真であと追いしてます(笑)。
伊藤:それぞれ変わったよね。
笹尾:伊藤ちゃん、もっととんがってた。
伊藤:とんがってた!?
笹尾:とんがってたよ。
伊藤:ほんとにぃ。とんがってたんだあ。
佐々木:あ、でも私、最初の頃は3階恐くて行けなかった(笑)。
伊藤:お客さんは来にくいね(笑)。
佐々木:(笑)。でも、それが世界を守ってるっていうか。素敵だなあって。憧れみたいな感じで。
笹尾:そういうふうにしてなんか踏ん張ってきたんです。だけど、また今年から京野さんが入ってくださったりで、新しい空気が流れこんでね。今ほんとうにターニングポイントですね。だって、京野さんが来てからすごい男の人が来るようになって。
伊藤:そう。男、男! 男が来たな! みたいな
みんな:(笑)。
ー 皆さんプリントを見て、どうでしたか?
京野:それぞれの変遷がわかって、面白かったなあ。
笹尾:写真はいつもこうやってデジカメで後藤さんが撮ってくれてて、かなり詳細に記録してくれてるんですけど。ずっと駆け抜けてきたので振り返ることがまずなかった。それに佐々木さんとか、いつも会話してるんだけど、でも佐々木さんは途中から加わってくれたから、いない時代のことや空気をどうやって伝えたらいいかわからなくて。だから当時のことは喋ったことなかったもんね。
佐々木:確かに。
笹尾:いつも「あ~、今しゃべってること、もしかしたら伝わりづらいかな」とか、どうやって伝えようかなっていうこともあったから、だからこうやって写真にして見てもらうと、いいチャンスだって思えました。
京野:僕は、この背景、歴史を知ってしまった以上、ちょっと気引き締めて(笑)。
後藤:きっと今も駆け抜け中なんでしょうけど、5年目までは本当に振り返ることもしなかったので、やっとちょっと今振り返ってるようなところもあって。ここでこうやってみんなで一緒に見返してる感じが、やっぱりプリントならではでよかったですね。
伊藤:パソコン上で見てると、ただそのときの感じだけど、こうやってプリントすると光とかがすごくあってるっていうか、いいよね。こうやってカタチになってはじめて、その瞬間の空気を思い出せました。