コラム

「テープを選ぶのは不安?それは昔の話です!」
過去のイメージを一変させた磁気テープシステムの技術進化

かつて磁気テープを使用したことのある方の中には、トラブルやスピードの遅さ、使い勝手の悪さなどに悩まされた経験から、良くない印象をお持ちの方も少なくありません。
しかし、テープシステムの技術進化は著しく、近年では最も将来性があって信頼性の高いストレージメディアのひとつとなっています。ここでは、ユーザーの不安・不満を着実に解決してきた技術の現在について、富士フイルムの技術者がご説明します。

左:富士フイルム 記録メディア事業部 営業部 技術マネージャー 北河 喜一郎 右:富士フイルム 記録メディア事業部 営業部 立川 篤

左:富士フイルム 記録メディア事業部 営業部 技術マネージャー 北河 喜一郎
右:富士フイルム 記録メディア事業部 営業部 立川 篤

テープにまつわる、あんな不安・こんな不満。その実態は?

Q1「テープは切れたり絡んだり、トラブルが多い」

A1「現代のテープの故障率は、20年前の1/25。ドライブ内での損傷もほとんどありません」

かつての磁気テープは、ドライブ内でテープ端がダメージを受け、テープ切断などのトラブルにつながることがありました。
しかし、テープメーカーとドライブメーカーの双方での技術革新の結果、現在ではテープに物理的なトラブルが起きる可能性は格段に低くなっています。

テープ故障率の推移

テープ故障率の推移

ガイドローラーの不要化によるテープ端損傷の回避(サーボ技術)

ガイドローラーの不要化によるテープ端損傷の回避(サーボ技術)

テープパスのシンプル化による絡まり改善

テープパスのシンプル化による絡まり改善

Q2「定期的に巻き直さないといけないので、手間がかかる」

A2「巻き直しの必要は全くありません」

以前は、磁気テープを巻き直さないで長期間保管しておくと、テープ同士がくっついてしまうリスクがありました。また、巻かれたテープ間で「磁気転写」と呼ばれる現象が起き、記録されたデータが損なわれることもありました。
現在では、テープ素材の改良や磁性層の安定性向上、低テンション化(巻きの締め付け緩和)やバックコーティングなどの技術改良により、ずっと巻いたままでも問題は全く起きなくなりました。

磁気転写について

磁気転写について

バックコーティング採用によるヨレ防止

バックコーティング採用によるヨレ防止

Q3「必要なデータがあるかどうか、全部読み出してみないと分からない」

A3「保存データは全て、PC画面にファイル形式で表示。閲覧・検索も簡単です」

磁気テープに記録されているデータをファイル形式で管理できるソフトウェアLTFS(Linear Tape File System)の登場で、オフィスのPCからテープカートリッジ上のデータに直接アクセスして読み書きすることが可能に。ダブルクリックでの実行やドラッグ&ドロップでの書き込みといったファイル管理のユーザーインターフェースはHDDと全く同じです。

LTFSのシステム構成

オープン規格で汎用性あり

LTFSのシステム構成

PC上でファイル管理できるので、使用感はNASと同様

PC上でファイル管理できるので、使用感はNASと同様
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