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FUJIFILM design 富士フイルムのデザイン

CASE
03
デジタルX線画像診断システム
FUJIFILM DR CALNEO AQRO

富士フイルムが世の中に送り出すさまざまな製品たち。それらは“デザイン”という意匠を通じて、お客さまの目に触れています。お客さまと五感で触れ合う「富士フイルムのデザイン」はどのように生まれているのでしょう? デザイナーたちの想いと技に迫ります。

従来製品から大きく小型化&軽量化
商品化に貢献したのはデザイナーの観察眼。

カルネオ アクロは、移動や歩行が困難な患者さんに対してでも速やかにX線撮影(レントゲン)ができるシステムです。500kgほどの重量がある従来の移動型システムに対し、90kgという大幅な軽量化を実現しています。 「当社は、デジタル化されたX線撮影システムを高感度にすることで、従来の1/4のX線量でこれまでと同等の画像が得ることに成功しました。そこで『X線の出力を抑えて撮影装置を極限まで小さく軽くしたら、新しい価値を生み出せるのではないか』ということに気づいたんです。

現場のニーズを集めるためにアメリカのER(救急救命室)も視察しました。患者さんを多くのスタッフが取り巻く現場で、本来なら初期フェーズにおこなうべきなのは胸部の出血確認を行うX線撮影なのですが、装置が大型で動作が遅いためにスムーズに行われていなかった。もし小さくて機動性があるシステムがあれば、たくさんの命を救えるはずだと確信しました。

軽量化により、モーター駆動ではなく4輪キャスターで手動で簡単に動かせるようになりました。急発進、急停車はもちろん、その場で回転、斜め移動や水平移動も可能。撮影した画像を表示するモニターも自在に回転できるので、処置中の医師等への確認も容易です」

designer

医療機器の作り手が医療現場を知っていること、
それがとても大切なんです

救命現場で求められている価値が
シルバー&ブラックの配色に込められている

極限までの小型軽量化で、機動性を大幅に高めたX線撮影システム。その機能面での優位性に加え、その意匠には医療現場を熟知するデザイナーのこだわりが詰め込まれていました。 「CALNEO AQROは、患者さんに向ける側をシルバー、技師や医師が立つ側をブラックと、明確に色分けをしています。こちらのブラック側は操作部を集約し、画面表示やLED等の視認性を向上。現場スタッフの使い勝手を最優先しています。

一方、患者さんに向ける側は、汚れが付きやすく、飛び散った血が付着するほどの現場になることも珍しくありません。そこで、ある程度の輝度を持った中間色であるシルバーにすることで汚れを目立ちにくくしながら、環境に溶け込む効果を狙っています。」

印象に残ったのは、
「新しいワークフローをデザインすることが大切」という言葉。
そんな発想の中から、命を守り、命を救うデザインが
生まれるのかもしれません。

COLUMN サイン表示も
オリジナルデザイン

玄関を入ると、右手におしゃれなサインが見えてきます。地上2階、地下1階のデザインセンター。その表示も、もちろんこの建物オリジナルのデザインです。各フロアはどうなっているのでしょう? まるでヒミツ基地のようなワクワク空間の探検は、来月以降のお楽しみに!

デジタルX線画像診断システム
FUJIFILM DR CALNEO AQRO


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