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FUJIFILM design 富士フイルムのデザイン

CASE
07
3次元画像解析システムボリュームアナライザー
SYNAPSE VINCENT(シナプス ヴィンセント)

富士フイルムが世の中に送り出すさまざまな製品たち。それらは“デザイン”という意匠を通じて、お客さまの目に触れています。今回は、病院で先生方や患者さんと向き合う「富士フイルムのデザイン」がテーマ。デザイナーたちの想いと技に迫ります。

医師だけでなく、患者にも“わかりやすく”
難解な検査結果を直感的な3D画像へ

これは…、「肺」ですよね。コンピューターグラフィックス(CG)ですか? 「これは、実際にヒトの体をCTやMRIでスキャンしたものを画像解析し、3DCGで再現した肺のイメージです。富士フイルムは、1936年のX線フィルムの発売以来、画像解析技術の進化に努め、医用画像の高い再現性を追求してきました」

「SYNAPSE VINCENTでは、スキャンデータを元に、体の内部の状態を医師の先生方だけでなく、患者さんにもわかりやすいように3Dで表現します。骨、皮膚、血管、臓器、そして腫瘍。従来は難しかった『体内が手に取るようにわかる』環境を実現したことで、より質の高い医療に貢献できるようになりました」

医療の現場では、どのように活用されているのでしょうか? 「解析画像で医師の診断支援をするのはもちろんのこと、手術前のシミュレーションにも活用されています。場所が正確にわかることで、より精度の高い手術が可能になるんです。
また、患者さんに対しても、どのような処置をするかの説明が容易になりました。治療内容を理解してもらったうえで、治療方法を選択してもらうことができるんですね」

designer

医者というユーザーになれないからこそ
デザイナー視点でひねりだした工夫を
「これ良いね」「自分たちでは気づかなかった」
と言われると、最高にうれしいですね。

病変部を大きく見せること。解析フローに寄り添うこと。
現場での操作を突き詰めて生まれた「UIデザイン」

「これは実際に医師の方が操作する画面です。デザインする上で最大のコンセプトは『視線移動や操作性をシンプルにして、メイン画像を大きく見やすくする』ことでした。画面の大きさには限りがありますが、操作ツールを画面上と右へ『逆L字型』に配置することで、それを実現しました。

画面右のツールは上から解析フローの順に並んでいるので、次に使う機能に迷わずアクセスできます。不要な時はこのように最小化してさらにメイン画像を大きく表示できるので、作業効率を高めています。
我々は医師ではなく、“本当のユーザー”になることができません。ヒアリングを重ね、先生の考えを想像しながらより良いUI(ユーザーインターフェイス)デザインに近づけていきました」

SYNAPSE VINCENTは、「視覚的な設計がよくできているのに加えて、CTやMRIなどの
断層画像からの3Dモデル構築の時間や操作中の処理が非常に短い時間で実現されている」
などの理由で2017年度のグッドデザイン・ベスト100に選出。
そのほかにも「iF DESIGN AWARD 2017」
「レッドドット賞:コミュニケーションデザイン2018」などを受賞しています。
UIデザインで主要デザイン賞3冠を果たしたのは、富士フイルム初の快挙だそうです。

COLUMN デザイナーたちが憩う、
バーカウンター

先月ご紹介したネオンサインの下には、素敵なバーカウンター。デスクを離れて、ひとり集中するデザイナーさんもいるのだとか。イベントなどでは、お酒やケータリングの食材が並ぶこともあるそうです!

3次元画像解析システム
ボリュームアナライザー
SYNAPSE VINCENT
(シナプス ヴィンセント)


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