人はそれぞれ、大切なときをいつまでも残したくて写真を撮っています。
あなたは、どんな写真を撮っていますか?
ここでは、あなたの街にもいる「普通の人」が撮っている ”日常の写真”とその”想い”について、シリーズでご紹介します。


都内在住の女性化学者が写すベランダガーデニングの成長記録
創薬化学者として新しい薬を研究
科学的な視点で創る料理も絶品!
都内のマンションで夫と2人暮らしをしているめぐみさん。化学メーカーに勤務し、創薬化学者として、日々、新しい薬を見つけるための研究をしています。ここでいう薬とは、私たちがお医者さんでもらう薬(医療用医薬品)のことです。
「毎日、実験をしたり、パソコンとにらめっこをしたり…。化学者というと白衣を着ていると思われがちなのですが、実際はあまりかっこよくないブルゾンとパンツの作業着姿です」と笑って話すめぐみさん。この仕事について14年目になり、今年からは管理職のポストも任されています。物腰はやわらかですが、言葉の端々から仕事に対する情熱が伝わってきました。
休日はワイン好きの友人を招いて自宅でホームパーティを開くことも多いといいます。子どものころから好きだった料理の腕前もプロ級で、おもてなし料理の定番は「パエリア」、特別な日には「きのこのテリーヌ」など手の込んだメニューもテーブルに並びます。「料理は素材の味を活かしつつ、それをいかに引き出すかを心がけています。最近は手を抜いてもよいところとダメなところがわかるようになりました。切り方や火の通し方ひとつで、味わいがまったく変わってくるのもおもしろいですよね」。化学者らしい視点は、料理にも活かされているようです。

趣味はおしゃれなベランダガーデニング
撮った写真はSNSや成長記録に活用!
そんなめぐみさんがよく撮影するのが、趣味のひとつであるベランダガーデニング。マンションのベランダの一画は、丁寧に手入れをされたカラフルな花々や青々と茂ったハーブに美しく彩られています。「花をふと見てキレイだなと思ったら、スマホで撮ってSNSに投稿することも多いですね。あとは観察日記感覚で。昨年の写真と見比べて、成長を喜んだりしています」。
現在は観賞用の植物を中心に、一年生のバジルや唐辛子、多年生のローズマリーやミントといった料理に使えるものまで、幅広く育てています。「今年、残念だったのがブルーベリー。マンションのベランダには虫がいないので人工受粉をしてあげないと実がならないのですが、忙しくて全然できなかったんです」。その結果、10粒ほどしか実をつけなかったそう。でも、そんな様子も写真に残しておけば、来年また成長を見比べる楽しさが生まれそうです。
「窓の外に緑があると気持ちがいいし、剪定や間引き、雑草とりなどの手入れをしていると無心になれるところも好きなんです」とガーデニングの魅力を話すめぐみさん。「いつかベランダでゴーヤカーテンを作ってみたいのですが、ツルが暴れて大変なことになりそうで、まだ勇気がありません」とのこと。もしかすると来年あたり、ゴーヤカーテンの成長記録も、新たな写真として仲間入りしているかもしれませんね。


都内のマンションで夫と2人暮らし。化学メーカーに勤務し、創薬化学者として研究に励む日々。休日は得意の料理を活かしてホームパーティを開いたり、トレッキングにでかけたり、アクティブに楽しむ30代女性。