桜の撮影にチャレンジしませんか?
春といえば、日本を代表する花の一つ「桜」の季節です。長く寒い冬が終わり、あたたかい春の訪れを感じさせてくれる花ですね。
また、桜といえば、お花見を連想する方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか?
今回の撮影ガイドは、桜をきれいに撮るテクニックをご紹介いたします。
また、梅の花にも同じテクニックが使えますので、チャレンジしてみてください。
撮影のタイミングは?
一口に桜と言っても、色の濃い/薄い品種や、咲き始めから満開を経て散り際に至るそれぞれのタイミングで、様々な表情を見せてくれます。いろいろな表情の桜を撮影してみましょう。いつもとは、一味違った桜が撮れるかもしれません。
ピンク色の花を表現しましょう
桜の色(ピンク色・桜色)を表現するには、五分咲き~満開までのタイミングを狙うのが良いと言われています。
咲き誇った桜を撮りましょう
また、望遠やマクロを使用して、折り重なる花を拡大撮影されてはいかがですか。
散った花びらもきれいです
撮影する時間帯はいつがいいの?
昼近くになると、人出も多くなりますので、ゆっくりと撮影したい方は、朝7時から10時くらいの時間帯に撮影してはいかがでしょうか?また、三脚を使っての夜桜の撮影も、趣があってよいものです。
桜の撮影におすすめのデジタルカメラは?
ここで紹介するカメラは、細かくシャッタースピードや絞りをコントロールできる製品です。
該当する当社製デジタルカメラ
【APS-Cサイズ CMOS搭載デジタルカメラ】
【交換レンズ(単焦点) レンズ交換式デジタルカメラ用】
【交換レンズ(ズーム) レンズ交換式デジタルカメラ用 】
【テレコンバーター/マクロエクステンションチューブ】
製品の購入
- デジタルカメラ「FUJIFILM Xシリーズ」 (フジフイルムモール)
- フジノンレンズ「XF/XCシリーズ」 (フジフイルムモール)
露出補正で花の色を再現しましょう
花の色を再現するには、露出のコントロールが非常に重要です。桜の花を撮る場合、レンズを上に向ける場合が多いため、空や背景の明るさを考慮しないと、花自体が暗く写ってしまいます。
空の明るさなどにもよりますが、目安として、露出を「+2/3~+1.0EV」程度、補正すると、暗さやくすみを改善する事が可能です。なお、露出補正機能は、ほとんどのデジタルカメラに搭載された標準的な機能です。
AEブラケティングを活用しましょう
露出補正なしと補正した画像を、自動的に撮影してくれる「AEブラケティング(AEB)」機能を搭載したものがあります。
この機能を使用すると、「-補正」「補正無し」「+補正」の画像3枚を自動的に撮影します。
AEブラケティング機能は、Xシリーズをはじめほとんどのデジタルカメラに搭載されています。
※AEブラケティング機能使用上の注意※
AEブラケティング機能は1回シャッターボタンを押すと、連続で3枚撮影します。3回シャッターが切れますので、その間、カメラを動かさないようご注意ください。
ホワイトバランスは環境に合わせましょう
色を再現する際、ホワイトバランスも重要です。このホワイトバランスが合っていないと、青みや赤味が生じて、花の色が見た目と異なってしまう事があります。
通常は、オートホワイトバランスで問題なく色を再現する事が可能ですが、撮影画像の色味がお好み通りにならない際は、ホワイトバランス設定を選択、もしくは、カスタムホワイトバランスを設定して撮影をお試しください。
カスタムホワイトバランスの活用
「晴れ」や「日陰」などのプリセットされたホワイトバランス設定で、お好みの状態にならない際にご利用ください。
天気によって、構図を考えて撮りましょう
撮影した後は、オリジナルのフォトアルバムを作りませんか?
フジフイルムの「フォトブック」シリーズは、デジタルカメラで撮った写真を使って、オリジナルのフォトアルバムを作成できるサービスです。
専用の編集ソフトを使って、誰でも手軽に、自分だけのオリジナルアルバムを作成することができます。色々な思い出を、1冊のフォトアルバムにしてみてはいかがですか?
詳しくは、お近くのフォトブックサービス店にお問い合わせください。また、当社ホームページでもご案内しています。
※お店により取扱サービスが異なるため、必ず事前にご確認下さい。
おまけ① : 開花時期の目安
例年、3月中旬頃に高知県に桜前線が上陸し、北上を続け、北海道到達はゴールデンウイークの頃です。
詳しい桜開花予想は、日本気象協会(JWA)のホームページで公開されています。その他、天気予報会社や各種旅行雑誌のホームページ等でも公開されていますので、チェックしてはいかがでしょうか。
桜の鑑賞スポットは、(財)日本さくらの会が選定した「日本さくら名所100選」を参考にすると良いでしょう。
おまけ② : 桜の種類
一般に桜と言うと「ソメイヨシノ」をさすことが多いですが、開花時期や枝の形状、花弁の数、色の濃淡、花の大きさなどが異なる多種多様な品種があります。訪れる場所に植えられている桜の種類を予め調べておくとと良いでしょう。
日本を代表する桜で、全国各地で見ることができます。
花の色は淡いピンク色で、桜前線や開花宣言の基準となる品種です。
開花期間が約1週間とやや短いため、開花予報をこまめにチェックしてください。
なお、ソメイヨシノは、江戸後期の東京都豊島区駒込付近(旧染井村)で生まれた園芸品種との説が有力です。
また、日本最古と言われるソメイヨシノ(樹齢 約100年)は、発祥地から遠く、青森県の弘前公園に植えられています。めずらしいソメイヨシノの大木を見る事ができます。
花弁(花びら)数の多い品種の総称です。
一般的に、ソメイヨシノよりも色が濃く、1週間から2週間程遅く咲く傾向があります。
ソメイヨシノが散った後でも楽しめるありがたい桜の花です。
なかでも、非常に多くの細い花弁数を持つ桜を、菊の花に形が似ているため、キクザクラ(菊桜)と呼ぶことがあります。
桜の鑑賞スポットとして有名な大阪造幣局には、多くの種類のヤエザクラが植えられています。お近くの方は、毎年1週間ほど開催される「桜の通り抜け」をご覧になってはいかがですか。
品種名ではなく、枝の形状を現す総称です。
枝が下に垂れている様子から「シダレザクラ(枝垂桜)」と呼ばれます。
ヒガンザクラの仲間に多く見られ、色の濃い「ベニシダレ(紅枝垂)」や色が濃く八重咲きの「ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)」などの品種があります。
国の天然記念物に指定されている秋田県角館が有名です。武家屋敷をバックに見る事ができますので、古(いにしえ)の風景を堪能してみてはいかがですか。
このほかにも桜の種類はいろいろあります。沖縄県などの南国で桜と言えば早咲きの「カンヒザクラ(寒緋桜)」(*1)が一般的です。また、奈良県の【吉野の桜】で有名な鑑賞期間の長い(*2)「ヤマザクラ(山桜)」、日本最古の樹齢1800年~2000年とも言われる山梨県の【神代桜】で有名な、寿命が長く古木や大木の多い「エドヒガンザクラ(江戸彼岸桜)」など、たくさんの品種があります。
- *1:ヒカンザクラ(緋寒桜)と呼ばれる事がありますが、ヒガンザクラ(彼岸桜)と似ているため、最近は「カンヒザクラ(寒緋桜)」と呼ばれることが多いようです。
- *2:同じ場所でも、樹木により咲くタイミングが異なるため、鑑賞期間が長い傾向があります。
最後まで、ご覧いただきありがとうございました。ぜひ、桜の撮影にチャレンジしてください。