イルミネーションの撮影にチャレンジしませんか?
冬は空気が澄み、夜景を撮影するには絶好の季節です。
また、全国各地でクリスマス・イルミネーションなどが点灯され、写真撮影をしてみたいと思われる方も多いのではないでしょうか?
この撮影ガイドでは、イルミネーション撮影時にご注意いただく点と、きれいに撮るテクニックをご案内いたします。
ご注意ください(カメラ取扱の注意)
レンズやフィルターに汚れがないか確認しましょう
イルミネーションは点状の光源(電球など)がたくさんあります。指紋などでレンズが汚れていると光源の形が崩れる場合や、ぼやけた状態になることがあります。
撮影前にレンズをきれいに清掃することをおすすめします。
“結露”にご注意ください
気温の低い屋外から暖かい室内に移動した際に、カメラ本体やレンズに水滴が発生することがあります。これは、暖かい空気に含まれる水分が冷たいカメラで冷やされて水滴になる“結露”と呼ばれる現象です。
寒い屋外からカメラを持ち込む際は、直接室内の空気に触れないようにしてください。
屋内に入る前に、タオルで包む・食品用の密封袋などに入れて持ち込むなど、ひと工夫すると軽減できます。
※1時間程度を目安に、室内の温度と同じくらいになるまで取り出さないでください。
イルミネーション撮影におすすめのカメラは?
夜景を撮る際に特殊な機能は必要ありませんが、ぼかしテクニックなどを使用する際には、開放F値がF1.4~F2.8クラスの明るいレンズと、2/3型やAPS-Cサイズなど、大型の撮像素子(CMOS/CCD)を備えたデジタルカメラがおすすめです。
該当する当社製デジタルカメラ
【APS-Cサイズ CMOS搭載デジタルカメラ】
【交換レンズ(単焦点) レンズ交換式デジタルカメラ用】
【交換レンズ(ズーム) レンズ交換式デジタルカメラ用 】
【テレコンバーター/マクロエクステンションチューブ】
製品の購入
- デジタルカメラ「FUJIFILM Xシリーズ」 (フジフイルムモール)
- フジノンレンズ「XF/XCシリーズ」 (フジフイルムモール)
イルミネーションの撮影テクニック
イルミネーションの撮影テクニックはいろいろありますが、その中からいくつか、代表的なものをご案内いたします お好みのテクニックを使ってみてください。
イルミネーションをぼかして幻想的なイメージにしましょう
明るいレンズを使用して、わざとイルミネーションをぼかすテクニックです。
背景のイルミネーションをぼかすテクニックと被写体の前にあるイルミネーションをぼかすテクニックがあります。
【背景ぼかし】
可能な限り被写体に近づいて、絞りを開いて(数値の小さい絞りにして)ください。背景のイルミネーションが丸くぼやけます。
<使用機材>
X-Pro1 + XF 35mm F1.4R
<撮影データ>
撮影モード : 絞り優先オート
シャッタースピード : 1/30秒
絞り : F1.4
ISO感度 : 800
ホワイトバランス : 晴れ
<使用機材>
X-Pro1 + XF 35mm F1.4R
<撮影データ>
撮影モード : 絞り優先オート
シャッタースピード : 1/50秒
絞り : F1.4
ISO感度 : 800
ホワイトバランス : 晴れ
【手前ぼかし】
背景ぼかしとは逆に、ピントを奥に合わせて、手前のイルミネーションをぼかすテクニックです。
この場合は、ぼかすイルミネーションに可能な限り近づいて、絞りを開いて(数値の小さい絞りにして)ください。
<使用機材>
X-Pro1 + XF 35mm F1.4R
<撮影データ>
撮影モード : 絞り優先オート
シャッタースピード : 1/75秒
絞り : F1.4
ISO感度 : 800
ホワイトバランス : 晴れ
ホワイトバランスを調整して色をコントロールしましょう
デジタルカメラには、色味の調整機能「ホワイトバランス」が搭載されています。
普段はオートホワイトバランスでカメラ任せにしているとは思いますが、撮影環境により見たままの雰囲気と異なってしまうこともあります。この場合は、あえて設定を変更すると、色味を変化させることが可能です。写真の印象が大きく変化しますのでお試しください。
【暖色系 (ゴールド/オレンジ系) のイルミネーション】
暖色系のイルミネーション、ホワイトバランス「晴れ」や「日陰」などを使うとより雰囲気のある画像となります。
「晴れ」を使用すると見た目の雰囲気に近くなります。より誇張する場合は「日陰」をご利用ください。
<使用機材>
X-Pro1 + XF 35mm F1.4R
<撮影データ (左)>
撮影モード : 絞り優先オート
シャッタースピード : 1/5秒
絞り : F2.8
ISO感度 : 800
ホワイトバランス : 晴れ
<撮影データ (右)>
撮影モード : 絞り優先オート
シャッタースピード : 1/15秒
絞り : F2.8
ISO感度 : 800
ホワイトバランス :日陰
【寒色系 (ホワイト/ブルー系) のイルミネーション】
寒色系のイルミネーションは、ホワイトバランス「電球」を使うとより青味が増して雰囲気のある画像となります。
<使用機材>
X-Pro1 + XF 35mm F1.4R
<撮影データ>
撮影モード : 絞り優先オート
シャッタースピード : 1/25秒
絞り : F1.4
ISO感度 : 800
ホワイトバランス : 電球
<使用機材>
X-Pro1 + XF 35mm F1.4R
<撮影データ>
撮影モード : 絞り優先オート
シャッタースピード : 1/25秒
絞り : F1.4
ISO感度 : 800
ホワイトバランス : 晴れ
露出補正を使用して明るさをコントロールしましょう
画像の明るさをコントロールする露出補正機能を活用しましょう。
露出補正を使用して、明るさをコントロールすると透明感や華やかさを演出することができます。
<使用機材>
X-Pro1 + XF 35mm F1.4R
<撮影データ (左)>
撮影モード : 絞り優先オート
シャッタースピード : 1/4秒
絞り : F2.8
ISO感度 : 800
露出補正 : -1EV
<撮影データ (右)>
撮影モード : 絞り優先オート
シャッタースピード : 1/15秒
絞り : F2.8
ISO感度 : 800
露出補正 : +1EV
撮影におすすめのアクセサリーは?
【三脚/一脚】
イルミネーション撮影で最大の敵は手ぶれです。
三脚や一脚などを利用し、カメラをしっかりと固定していただくことをおすすめします。
※ご注意ください※
人気のイルミネーションスポットには、たくさんの方が来場されます。三脚を立てる際は、
周囲の方にぶつからないようにお気を付けください。
【ケーブルレリーズ/リモートレリーズ】
三脚を使用しても、シャッターボタンを押したショックでぶれてしまうことがあります。
ケーブルレリーズやリモートレリーズのご利用をおすすめします。 ※準備が無い場合は、セルフタイマー「2秒」で代用可能です。
【クロススクリーンフィルター】
豆電球などの点光源の場合、クロススクリーンなどの特殊効果フィルターがおすすめです。
光源から十字に光芒が発生し、きらきらとしたイメージを強調することができます。
レンズのフィルター径について
<クロススクリーンの効果>
写真を撮った後はプリントしましょう!
FUJIFILM Professional Xプリントとは、Xシリーズで撮影された画像データをXプリントマイスター(*)が見極め判断しながら調整し一枚一枚丁寧に最適なプリントに仕上げるサービスです。
印画紙は最も高い濃度と彩度を持つフジカラープロフェッショナルペーパーを採用し、豊かな階調と自然で鮮やかな色再現を実現します。Xシリーズの持つ卓越した性能を最大限に発揮させる、高品位のプリントサービスです。
*当社にて認定したXシリーズの特性を理解したプリント技術者
コンパクトデジタルカメラではダメなの?
コンパクトデジタルカメラでも、もちろんイルミネーション撮影が可能です。
シーンポジション(SP)の「夜景」または「夜景(三脚)」をご利用ください。
おまけ : 多重露出を活用しましょう
ピントの合った写真と、マニュアルフォーカスでわざとピントをぼかした写真を多重露出機能で合成しました。
ファンタジックな印象を受けませんか?この機能を使うと、一味違った写真の撮影が可能です。
※一部のXシリーズやHS、Fシリーズなどに搭載しています。
【多重露出撮影 設定方法】
- 撮影モードで「MENU/OK」ボタンを押し撮影メニューを表示します。
- 撮影メニュー(P.4)の「多重露出」をONにします。
【注意点】
撮影アングルが変化しないように三脚でカメラをしっかりと固定してください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
寒い季節となりますが、お体に気をつけて、美しいイルミネーションの撮影にチャレンジしてください。
- 注1: 撮影地 「丸の内 (東京都)」
- 注2: 撮影地 「東京ミッドタウン」