室内で料理や花を撮影してみませんか?
うまく盛り付けられた料理や花瓶などに挿した花など、身の回りにあるものをテーブル上に置いて撮影して楽しむ事を「テーブルフォト」と呼びます。
さらに、自分だけで楽しむ以外に、ブログやFacebook・mixiなどのSNSへ掲載するのも良いのではないでしょうか?
専用の照明器具を用意する必要も無く、ちょっとだけ工夫すると、意外ときれいに撮る事ができますので、ぜひ、試してみてはいかがですか。
また、料理や花だけでなく、アクセサリーや雑貨など小物の撮影にも応用が可能です。
準備をしましょう ① 撮影台・敷き布等
撮影する品物を置く台
テーブルフォトと言っても、必ずテーブルでないと“ダメ”と言うわけではありません。椅子でも結構ですし、極端に言えば、丈夫な段ボール箱などでも構いません。
品物の下に敷く布や紙
品物の下にクロスや包装紙を敷くと、品物を引き立てる事ができます。最近では、100円ショップでもきれいな布や包装紙を売っています。
お好みに合わせて、様々な色や柄からチョイスしてください。
準備をしましょう ② 撮影場所や照明
撮影場所 : 光の当たる窓際
屋外からの太陽光が差し込む窓際で撮影すると、色が自然な状態になります。また、レースや薄めのカーテンなどを使うと、光がやわらかくなるためおすすめです。窓の向きや太陽の位置により、いろいろな場所でお試しください。
また、専用の照明機材は必要ありませんが、影を柔らかくしたり、アクセントをつけたりするため、デスクライトやスタンドライトなどをご用意いただくと良いでしょう。
併せて、三脚やレリーズ・リモートコードをご利用いただくと、絞り込んでシャッタースピードが遅くなった際でも、手ブレを抑える事が可能です。
準備をしましょう ③ あると便利な機材
三脚とケーブルレリーズ/リモートレリーズ
テーブルフォトの場合、マクロ撮影をする機会が多いため、手持ちで撮影すると狙った位置にピントが合わない事があります。また、絞り込んでシャッタースピードが遅くなった際でも、手ブレを抑える事が可能ですので、利用されてはいかがでしょうか。さらに、ケーブルレリーズやリモートコードを使うと、シャッターを押した際のショックで発生するブレも抑えることができます。
敷布や背景、脇役の小物を変えると雰囲気が変わります
下に敷く布や紙の色や柄を変化させましょう
同じ品物でも、敷く布が明るい色と暗い色では、だいぶ印象が変化します。また、単色だけではなく、柄の入った布や紙でも面白い変化が期待できます。
使用機種 : FUJIFILM X20
脇役を添えてみましょう
主役を引き立たせるには、脇役も重要な要素です。被写体に関連のあるものを添えてみるもの良いのでは。
使用機種 : FUJIFILM X20
撮影距離を取りましょう
テーブルフォトは被写体に近寄って撮影することが多いですが、特に奥行きや高さがある被写体を斜め上から撮影する場合、近寄って撮影すると、四隅の形が外側に引っ張られたようにゆがんでしまう事があります。
形を崩したくない際は、少し被写体と距離を取って、望遠側を使用することをおすすめします。
使用機種 : FUJIFILM X20
おすすめのカメラは?
絞りのコントロールをするため、絞り優先オートを搭載したデジタルカメラがおすすめです。
また、小物を撮影する場合、近寄って撮影する事が多いため、5cm~10cm程度まで近寄る事ができる、マクロ機能を搭載したカメラが良いでしょう。(最近のデジタルカメラほとんどに搭載しています)
該当する当社製デジタルカメラ
【APS-Cサイズ CMOS搭載デジタルカメラ】
【交換レンズ(単焦点) レンズ交換式デジタルカメラ用】
【交換レンズ(ズーム) レンズ交換式デジタルカメラ用 】
【テレコンバーター/マクロエクステンションチューブ】
製品の購入
- デジタルカメラ「FUJIFILM Xシリーズ」 (フジフイルムモール)
- フジノンレンズ「XF/XCシリーズ」 (フジフイルムモール)
カメラ設定編
ハイキーな写真を撮りましょう
少々白飛びしても、白を際立たせ明るく撮影した写真を「ハイキー」な写真と呼びます。
この写真を撮るには、+1EV+2EVの露出補正してください。また、マニュアル露出を使用して、さらに明るく撮影してみるのも良いでしょう。
なお、被写体は明るい色調のもの、背景や敷布は白色を選ぶと効果的です。
使用機種 : FUJIFILM X20
ホワイトバランスを調整して温かみや清涼感を演出しましょう
デジタルカメラには、色味を調整する事ができるホワイトバランス調整機能が搭載されています。
ホワイトバランスを調整して、赤味を強くすると暖かさ、青みを強くすると清涼感や冷たさが演出できます。
使用機種 : FUJIFILM X20
ワンポイント
RAW撮影機能が搭載されているカメラの場合、撮影後にカメラ内現像やパソコンのRAWファイル現像ソフトで明るさや色調を変化させる事ができます。搭載されているカメラをご利用の際は、RAWで撮影することもおすすめです。
ピントを全体に合わせる場合は、ピント位置を調整しましょう
グラスや花瓶など、高さのある被写体や奥行きのある被写体の全体にピントを合わせる場合、通常、絞りを絞り込んで被写界深度を深くしますが、マクロ撮影の場合、最大に絞り込んでもピントが合わない事があります。
被写界深度は後方だけでなく、手前側にもありますので、この場合は、ピントを合わせる位置を調整すると効果的です。
目安としては、手前側が1/3程度、奥側が2/3程度になるようにピント位置を調整してください。
使用機種 : FUJIFILM X-E1 + XF35mmF1.4 R
ワンポイント
ピント位置の調整は、三脚に固定したままでも、ピントを合わせたい位置にフォーカスエリアを移動する事が可能な「AFエリア選択」機能を使うと便利です。
「AFエリア選択」機能は、本ガイドで紹介した機種全てに搭載されています。
注目してもらいたい場所のみにピントを合わせる
全体にピントを合わせることとは逆に、注目してもらいたい場所だけにピントを合わせて他の部分をぼかすと、見る人の視線を誘導する事が可能です。ぼかすには、絞りを開いて被写界深度を浅くしてください。また、できるだけ近くに寄って撮影すると、より効果的です。
使用機種 : FUJIFILM X-E1 + XF35mmF1.4 R
撮影した後は、オリジナルのフォトアルバムを作りませんか?
フジフイルムの「フォトブック」シリーズは、デジタルカメラで撮った写真を使って、オリジナルのフォトアルバムを作成できるサービスです。
料理や花の写真を一冊の写真集のようにしてみてはいかがでしょうか?
両面・銀写真仕上げのハードカバータイプなら、たくさんの画像を一冊にできて、高品位な写真集のようなフォトブックに。アルバム代わりに、本格的な写真集に、一生大切に残したい思い出をまとめるのに最適です。
また、フォトブックには、このほかにも簡易製本で持ち運びに便利な「ソフトカバー」、お手軽な「リングタイプ」、長年撮りためたフィルムやデジタルカメラから高品位なフォトブックを作成できる「プレミア作品集」(店頭受付限定)などもございます。
詳しくは、お近くのフォトブックサービス店にお問い合わせください。また、当社ホームページでもご案内しています。
※お店により取扱サービスが異なるため、必ず事前にご確認下さい。
おまけ ① : ピントを合わせにくい時は
グラスなどのガラス製品や金属製の光沢のあるものなどは、オートフォーカスが苦手とする被写体です。
ピントが合いにくいことが多いため、このような際は、コントラストの強いものをかざしてピント合わせを補助する
ことがあります。
この手法は、一般的に「ダミーフォーカス」と呼ばれます。
カードや名刺など文字が書いてある薄いものがおすすめです。ピントを合わせやすくなりますので、ぜひお試しください。もちろん、撮影の際はフレームから外してくださいね。
「ダミーフォーカスのイメージ」
<ポイント>
○ダミーフォーカスをされる場合は、オートフォーカスモード「シングルAF」をご利用ください。
ピントが合った後、シャッターボタンを半押しにしている間オートフォーカスが固定されますのでAFロック撮影をお試しください。
○ダミーフォーカスに使用されるカードは、光沢の強いものや金/銀色など反射素材、無地のものは向きません。柄や文字が書かれたものをご利用ください。また、色はグレーに近いものを使用すると、露出の変化を気にせず使用可能です。
おまけ ② : ニセモノはどれでしょうか?
実は、この撮影ガイドで使用した料理に、食品サンプルが紛れています。以下3つ中で食品サンプルはどれでしょうか?
正解は、このページの右下をご覧ください。
最後まで、ご覧いただきありがとうございました。ぜひ、料理や花の撮影にチャレンジしてください。
正解:A.「てんぷら」