滝や渓流の撮影にチャレンジしませんか?
紅葉や新緑の季節、山や高原にお出かけになった際、滝やきれいな渓流に出会って、撮影したくなったことはございませんでしょうか?
この撮影ガイドでは、滝や渓流をきれいに撮るテクニックをご案内いたします。
ご注意ください(カメラ取扱の注意)
滝や渓流には、カメラに大敵な水があります。たとえ、水につからなくても、滝のしぶきでカメラが濡れてしまう可能性があります。
持ち運びの際などには、水しぶきから守るため、デジタルカメラを食品保存用の密封袋などに入れておくと安心です。
もし、水しぶきなどで濡れてしまった場合は、すぐに乾いた布でふき取ってください。
滝や渓流の撮影におすすめのカメラ仕様は?
<おすすめ仕様>
絞りの調整範囲が広く、また細かく絞りの調整ができるデジタルカメラがおすすめです。(シャッタースピードを調整しやすいため)
シャッタースピード優先オート、絞り優先オートが搭載されていると、シャッタースピードをコントロールしやすいため、おすすめです。
該当する当社製デジタルカメラ
【APS-Cサイズ CMOS搭載デジタルカメラ】
【交換レンズ(単焦点) レンズ交換式デジタルカメラ用】
【交換レンズ(ズーム) レンズ交換式デジタルカメラ用 】
【テレコンバーター/マクロエクステンションチューブ】
製品の購入
- デジタルカメラ「FUJIFILM Xシリーズ」 (フジフイルムモール)
- フジノンレンズ「XF/XCシリーズ」 (フジフイルムモール)
滝や渓流の撮影方法
高速シャッターで流れを止め躍動感を表現する手法と、低速シャッターで滑らかな水の流れを表現する手法があります。
前者は、水流の多い滝や早瀬に向いています。後者は、滝や渓流のテクニックとして、広く使われる手法です。
●躍動感を表現する
思い切って、シャッタースピードを高速にすると、水の動きが止まって水量の多さや躍動感を演出することが可能です。
太陽の光が当たって、水面がきらきらと反射している状態を撮影する場合も、シャッタースピードを速めに設定すると効果的です。
●水の流れを表現する
シャッタースピードを低速にすると、水の流れが良い意味でぶれて、絹のような滑らかな状態で写ります。
シャッタースピード優先オートで低速シャッターを選択する方法と、可能な限り遅くしたい場合は、絞り優先オートで最小絞りに設定する方法もあります。
【シャッタースピードのコントロール方法】
下記Q&Aにて詳しくご案内しております。リンクをクリックしていただくと表示されます。
滝の写真:水量の多く、流れの速い場合
水量の多い滝の場合、動きを止める場合には、できるだけ高速なシャッタースピードをご利用ください。
逆に、滑らかな状態で撮影したい場合には、1/2秒~1秒程度の低速なシャッタースピードがおすすめです。
【シャッタースピード:高速】
水量の多い滝を、高速シャッターで撮影した作例です。
水の動きが止まり、ダイナミックな印象で撮影されます。
●撮影データ●
使用機材:FUJIFILM X-S1シャッタースピード:1/1000秒
絞り:F2.8
ISO感度:800
【シャッタースピード:低速】
シャッタースピードを遅くして撮影した作例です。
水の流れが白く、絹のように滑らかな状態で撮影されます。
●撮影データ●
使用機材:FUJIFILM X-S1シャッタースピード:1秒
絞り:F11
ISO感度:100
備考:NDフィルター使用
滝の写真:水量が少ない場合
【シャッタースピード:高速】
水量の少ない滝を、やや速めのシャッタースピードで撮影した写真です。
水量が少ない場合は、ダイナミックな印象が得にくいため、遅いシャッタースピードがおすすめです。
●撮影データ●
使用機材:FUJIFILM X-S1シャッタースピード:1/250秒
絞り:F3.6
ISO感度:3200
【シャッタースピード:低速】
水量が少ない場合、流れを滑らかにするには、遅めのシャッタースピードにすると良いでしょう。
●撮影データ●
使用機材:FUJIFILM X-S1シャッタースピード:15秒
絞り:F8
ISO感度:100
備考:NDフィルター使用
渓流写真の場合
流れる早さにより、おすすめのシャッタースピードが異なります。
急流の場合、動きを止めるには
できるだけ高速なシャッタースピードをご利用ください。逆に、滑らかにするには、
1秒より遅いシャッターのご利用がおすすめです。
特に緩やかな流れの場合は、さらに遅いシャッタースピード4秒~8秒程度に調節していただくと良いでしょう。
【シャッタースピード:高速】
流れの早い渓流を高速シャッターで撮影した作例です。
水の動きが止まり、ダイナミックな印象で撮影されます。
●撮影データ●
使用機材:FUJIFILM X-Pro1 + XF35mmF1.4 Rシャッタースピード:1/80秒
絞り:F1.4
ISO感度:200
【シャッタースピード:低速】
上の写真とは逆に、シャッタースピードを遅くした作例です。
波立った瀬の部分が白く、また水面部分が滑らかな状態で撮影されます。
●撮影データ●
使用機材:FUJIFILM X-Pro1 + XF35mmF1.4 Rシャッタースピード:3秒
絞り:F16
ISO感度:200
【シャッタースピード:さらに低速】
流れのやや遅い渓流の際は、さらに遅いシャッタースピードが必要です。
4秒から8秒程度(目安)を利用すると、水面が滑らかな状態で撮影されます。
※NDフィルターをご利用いただくと、より遅いシャッタースピードを選択することが可能です。
●撮影データ●
使用機材:FUJIFILM X-S1シャッタースピード:8秒
絞り:F11
ISO感度:100
滝や渓流の撮影におすすめのアクセサリーは?
【しっかりとした三脚】
水の流れを表現する場合、シャッタースピードを遅くする必要があります。
カメラがブレないように、しっかりとした三脚のご利用をおすすめします。
【ケーブルレリーズ/リモートレリーズ】
シャッタースピードが遅い場合は、シャッターボタンを押すショックでブレてしまうことがあります。
ブレを避けるため、ケーブルレリーズやリモートレリーズのご利用をお勧めします。
※セルフタイマー「2秒」で代用することも可能です。
【NDフィルター】
NDフィルターには、濃度がいくつかございますが、最初の一枚には、使用用途が広い3段分のNDフィルターがおすすめです。
※FUJIFILM X100T/FUJIFILM X100S/X100は3段分のNDフィルターをレンズ内に搭載しています。
【サーキュラーPLフィルター】
サーキュラーPLフィルターは、水面や濡れた岩などの反射を抑えることが可能です。
また、新緑や紅葉の季節などには葉の反射を抑えて、より色を鮮やかに写すこともできます。
サーキュラーPLは、円偏光・C-PLとも呼ばれます。
写真を撮った後はプリントしましょう!
FUJIFILM Professional X プリント
FUJIFILM Professional Xプリントとは、Xシリーズで撮影された画像データをXプリントマイスター(*)が見極め判断しながら調整し一枚一枚丁寧に最適なプリントに仕上げるサービスです。
印画紙は最も高い濃度と彩度を持つフジカラープロフェッショナルペーパーを採用し、豊かな階調と自然で鮮やかな色再現を実現します。Xシリーズの持つ卓越した性能を最大限に発揮させる、高品位のプリントサービスです。
*当社にて認定したXシリーズの特性を理解したプリント技術者
おまけ : RAWファイルで撮影してみませんか?
Xシリーズや一部のデジタルカメラに、搭載しているRAWファイル撮影機能をご存知でしょうか?
RAWファイルは、現像前のフィルムのようなものです。撮影後に、明るさや色味などを調整してJPEGに変換できます。
RAWファイルは、撮影後にカメラで様々なパラメーターを調整して、変換(現像)が可能です。
また、カメラに付属しているソフトウエア
「RAWFILE CONVERTER EX Powerd by SILKYPIX」
をご利用いただくと、パソコンで変換(現像)が可能です。
※左イメージ図
最後までご覧いただきありがとうございました。美しい滝や渓流の撮影にチャレンジしてください。